空井 護(教授)

民主政治が問い直されるいま、それを支える政治政策の政策学が求められている。

研究者教員

教授空井 護

東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。同助手、東北大学法学部助教授を経て、2006年北海道大学大学院法学研究科教授。専門は、現代政治分析。

政治とは何か。諸説ありますが、私は、政策の策定をめぐって展開される人びとの活動が政治であり、そこでの政策とは、政府を作り、動かす指令であると考えます。政治という活動の中心には政策を決定する人びとがいて、それが世にいう「政治家」です。しかし、政治活動の主体は政治家に限られないことがあり、ごく普通の人びとが政治活動の正当な主体と認められるときに成り立つのが民主政治です。
ところが、人びとの政治なる活動のありかたを規定するのは、政策を受けて生じる政府の作動です。つまり、政治が政策を生み出すのですが、政策のなかには、政府を媒介に、逆に政治のありかたを決めるものもあるわけです。こうした政治活動を整序する政策を「政治政策」と呼べば、それを対象とする学問は政治政策学であり、民主政治政策学はその重要な一部となります。
多様な政策のなかで「メタ」な位置を占める政治政策について、一緒に理解を深めていきましょう。

(2020年度パンフレットより)

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