2024年度政策討議演習(登別市班)

2024 年度 政策討議演習 (登別市班)

活動報告


2024年5月、登別市役所より、外国人住民が増加する中で、「多文化共生」を推進して「国際色豊かなまち」を実現するため、既存の多文化共生事業を踏まえ、新規の多文化共生事業を立案するよう、テーマが提示されました。
それを受けて、学生グループは、「住民の考える理想の多文化共生の在り方とはどのようなものであるか」、「登別市在住の日本人・外国人のうち、誰が、どのような多文化共生コミュニティ及びイベントを求めているのか」及び「外国人が必要としているサポートは何であるか」という3点のリサーチクエスチョンを設定しました。これに基づき、登別市役所、北海道登別明日中等学校、登別市連合町内会、登別商工会議所、介護老人保健施設グリーンコート三愛等の協力を得て、登別市在住の日本人及び外国人に対し、2024年10月~2025年1月の間、アンケート調査を郵送又はオンラインで実施するとともに、2024年6月~2025年1月の間、インタビュー調査を対面又はオンラインで実施しました。その一環で、3回にわたって登別市を往訪し、登別市在住の外国人を対象とする多文化共生事業の一つである「しょう会話」に参加するなど、現地で調査を実施しました。その結果に基づき、「コミュニケーション支援」、「意識啓発と社会参画支援」及び「地域活性化の推進やグローバル化への対応」という3点に関し、それぞれ課題を抽出しました。
これを踏まえ、学生グループは、2025年1月、学内報告会で意見を交換した上で、2025年2月、「北海道登別市における『多文化共生』の実現に向けて」と題する最終報告書を取りまとめました。その中では、「登別市に住む誰もがお互いに尊重して共に生きていく社会」に向けて、基本的なサポートに関し、外国人サポートワンストップ窓口に関するパンフレットの改善及びLINEの個人アカウントから公式アカウントへの移行、オンライン日本語学習教材の周知及び日本人を対象とする日本語ボランティア養成講座の開催並びにごみ分別を始めとする生活ルールに関する外国人向けのパンフレットの改善を提案するとともに、地域での交流に関し、モデル地区におけるイベントやコミュニティの開催及びその取組みのモデル地区から他地区への展開を提案しました。
これについて、学生グループは、2025年2月、登別市を往訪し、登別市長に提出するとともに、関係者に説明して意見を交換しました。

(担当教員:武藤俊雄、田中謙一)

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