社会で活躍する修了生
地方公務員
北海道釧路児童相談所 地域支援課 相談支援係
小松 文萌【16期生】
私はHOPSを終了後、北海道の地域共生社会の実現に貢献したいという思いから、北海道庁に入庁し北海道釧路児童相談所に配属となりました。
児童相談所と聞くと、「児童虐待」のイメージが強いかもしれませんが、相談所では虐待対応のみならず療育手帳に関わる相談や里親制度の運用など、様々な業務を通じて多角的に子どもや家族へ支援を行っています。
HOPSの多様性に溢れた環境で育んできた、多様な価値観を尊重する考え方や、自身の研究テーマであった「多文化共生」に関する知見は、地域社会の中で「マイノリティ」として生きる子どもや家族の相談に対応するうえで大切な軸となっています。
今後も地域共生社会の実現に向けて、制度による支援と相談者をつなぐ橋渡し役を担う行政職員として、そしてHOPSの修了生として、活躍していきたいと思います。
(2023年度パンフレットより)
報道機関
時事通信社札幌支社 編集部 記者
澤谷 純輝【16期生】
入社後、東京で経済産業省担当を経て、今は札幌で勤務しています。経産省ではGX推進法案や燃料費高騰・電力需給ひっ迫に対する緩和政策、脱炭素に向けた企業の取り組みなどを取材してきました。札幌では、主に市町村の新規事業を紹介する記事を執筆しています。
記者という仕事は、行政から事件や裁判、果てはスポーツまで、様々な物事について短期間で理解を深め、簡潔に伝える必要があります。そんな時、私はHOPSで培った「視座」の大切さをしばしば実感します。ある出来事に、誰がどのような動機で関わり、いかに行動し、どう影響するのか。政策に限らず、様々な事例を解きほぐすための基礎ともいえる技法を養うことができました。
記者は「未知との遭遇」の多い仕事です。目新しい物事に接するたび、
HOPSで学んだ知識や視座の頼りがいを実感しています。
(2023年度パンフレットより)
民間企業
商船三井ドライバルク株式会社 製紙原燃料部
蔡 一諾【15期生】
私は国際政策を専門として、研究生の時期を含め3年半 HOPSに在籍しました。海外に関わる仕事に携わりたく、商船三井ドライバルクに入社しました。現在はオペレーターとして、本船の運航管理を担当しています。日常生活で使われる本やノート、ティッシュ、段ボール等の原料を運んでいることにより社会に貢献でき、仕事のやりがいを感じています。
海運業界は国際政策によく影響されます。より競争力の高い運航プランを作成・提案できるよう、常に国際政治の動向に注目し、環境規制等にも気を配る必要があります。在学中に国際政治や政治過程論等の授業から身につけた理論知識や思考力を仕事場で活用できることを実感しています。
日々、国内・海外の顧客、海外の乗組員たちと一緒に仕事することで、他文化に対する理解や尊重の姿勢も重要だと感じています。HOPSでの経験を大切な宝物として、引き続き努めていきたく思います。
(2023年度パンフレットより)
報道機関
北海道新聞旭川支社 報道部 記者
和泉 優大【14期生】
入社後に名寄支局へ赴任し、現在は旭川支社の報道部で東川町や東神楽町などを担当しています。
記者の役目は地域に根差して話題を探し、行政や議会はもちろん小さなイベントから経済の動向までさまざまな出来事を取材し、記事として多くの人に事実を分かりやすく伝えることです。地域で起きることに「分野」の垣根はなく、さまざまな人や組織が関わっています。また今の地域はヒトやモノのグローバルサプライチェーンに組み込まれ、世界情勢と無関係ではありません。情報の「るつぼ」ともいえる地域社会で得られた情報を見極め、どのように伝えるのか。それを考えるときにこそ、HOPSで地域振興や国際政治などさまざまな授業で得ることのできた、事象を捉える「視点」が生きてくるのです。HOPSで学び、育んできた自分なりの視点を大切に、社会に貢献できる情報を伝えていければと考えています。
(2022年度パンフレットより)
国家公務員
国土交通省 水管理・国土保全局水政課法規第一係
小野寺 聖【14期生】
HOPSを修了後、国土交通省水管理・国土保全局にて、法令改正や規制改革に関する業務に従事しています。尊敬できる上司の下、特定都市河川浸水被害対策法等の改正や税制改正に係る総務省との調整、押印手続等の見直しを始めとする規制改革の推進、質問主意書の答弁作成等に携わりました。
政策立案は難解な作業です。社会にとっての最適解を探りつつ、正統な手続きを踏んで適切なタイミングで実現しなければなりません。その過程において、文理融合・グローカルの最前線であるHOPSから学んだ理論と実践は、自分を導くための羅針盤となっています。
混迷を極める現代社会において、課題を発見・解決する力は最も重要なスキルの一つです。同じ志を持つ仲間達との出会いを楽しみにしています。
(2022年度パンフレットより)
国家公務員
厚生労働省 政策統括官(総合政策担当)付政策統括室
笘谷 奈津子【14期生】
HOPSを修了後、国土交通省水管理・国土保全局にて、法令改正や規制改革に関する業務に従事しています。尊敬できる上司の下、特定都市河川浸水被害対策法等の改正や税制改正に係る総務省との調整、押印手続等の見直しを始めとする規制改革の推進、質問主意書の答弁作成等に携わりました。政策立案は難解な作業です。社会にとっての最適解を探りつつ、正統な手続きを踏んで適切なタイミングで実現しなければなりません。その過程において、文理融合・グローカルの最前線であるHOPSから学んだ理論と実践は、自分を導くための羅針盤となっています。
混迷を極める現代社会において、課題を発見・解決する力は最も重要なスキルの一つです。同じ志を持つ仲間達との出会いを楽しみにしています。
(2023年度パンフレットより)
金融機関
野村證券株式会社 名古屋駅前支店 ウェルスパートナー課
吉 浩倫【11期生】
研究生の時期も含め、2014年9月から2年半HOPSに在籍し、国際政治を中心に学んでいました。修了後は、野村證券株式会社に入社し、富裕層や法人オーナーの「新規開拓」をメインに仕事をしてきています。
現在所属する名古屋駅前支店には160人の社員がいますが、中国人は私だけです。「中国人」である特徴を生かし、今まで「中国セミナー」を6回企画しました。大学院時代に知己を得た先生に講師を務めていただいたり、駐名古屋中国総領事館と連携し、総領事や上場企業の役員にも出席していただきました。
相場は国際情勢に左右されることが多く、顧客から相談されることも多いです。会社が中国での営業許可を得て、中国市場がますます重要になる中、HOPSで学んだ知識や方法論を用いて新しいビジネスモデルを創出することで、ますます活躍の場を広げられると信じています。
(2020年度パンフレットより)
報道機関
NHK富山放送局 映像制作グループ
荒川 卓也【9期生】
私はHOPSで国際政治や近代史を中心に学び、修了後NHKに就職、青森放送局を経て現在は富山放送局で勤務しています。ニュースや番組で、記者やカメラマンなどが現場で取材した映像や情報をわかりやすく編集し、放送に乗せるのが主な仕事です。伊勢志摩サミットなどの際にはニュース7など全国放送にも携わりました。
業務で求められるのは数多くの情報の中からニュースの「本質を見抜く目」。充実した学びへの支援の下、自らの問題意識に対する見分を深めるだけでなく、様々な場で多くの人と議論を重ねる中で多種多様な問題の基礎知識を得て、その根源を考えることができたHOPSでの2年間は私の「目」を養ってくれたと思います。
この「目」を通して切り取った社会が、将来の歴史家の一次史料になる。そんなことを考えながら日々の仕事に向き合っています。
(2020年度パンフレットより)
国家公務員
内閣官房副長官補付 参事官補佐(財務省から出向中)
山下 直樹【1期生】
財務省へ入省以来、様々なポストで様々な政策課題に取り組んできました。農林水産関連の予算や税制の対応に農水省と協力して取り組んだ。世界銀行への出資担当として、各国と協力してグローバルな開発課題に対応した。タイの大使館で、多くの日系企業と協力して、日タイの経済協力を深化させた。国税査察(マルサ)で、各地の現場の査察官を指揮し、グローバル化の中での国税調査を進めた。総理官邸スタッフの一員として、全省庁と協力して、外国人材の受入れ拡大をはじめとする政権の重要課題に取り組んだ。
各政策課題の垣根を超え、省庁の垣根を超え、官民の垣根を超え、地域・国・グローバルの垣根を超え、縦割りにとらわれない政策立案・政策執行を進める機会が格段に増えています。それぞれの政策に関する知識(「in」の知識)を磨くことはもちろん、政策をいかに進めていくかの知識(「of」の知識)と経験とセンスが求められます。縦と横の両方を有する「T字型」の人格形成に努める必要があります。
HOPSの門を開き、そこでの経験を通じて「目」を見開いてください。自分の可能性を広げてください。世界は広がっています。「君子は器ならず」という故事を胸に、小役人ではなく、自分だけの利益ではなく、右でも左でもない、日本そして世界の運営を担うといった気概をもつ大きな人物となるよう自分を磨いていってください。
(2019年度パンフレットより)