エクスターンシップ体験談(民間企業/公的団体等/国際機関)

石川 仁美(実習先:北海道新聞社)

2008/8.25-8.29


私は8月25日から29日の5日間、北海道新聞社の記者職インターンシップに参加しました。記者という仕事を志望する私にとって、今回のインターンシップは憧れを現実にするための第一歩であったと思います。

北海道庁や北海道警察の記者クラブなど、普段ではなかなか行かないような場所での研修は、記者の仕事を間近で知ることができる絶好の機会でした。また、毎日お会いする記者の方々のお話は、「記者の仕事とは何か」を考えさせられるもので、「自分はどんな記者になりたいのか」、見つめなおす機会でもあったと思います。プログラムの中でも、「秋をさがしに」をテーマに2時間半程度の制限時間の中で、取材と原稿の執筆を行ったことは、一番の経験になりました。制限時間内で、取材対象を探し、原稿執筆にすることは戸惑いも多く、少しながらも記者という仕事の厳しさを感じられたように思います。夜11時までの研修では、朝刊がどのように作られているのか、編集会議や編集記者の作業を見学することができました。

このような日々の中で、私に一番の変化を与えたことは、新聞の読み方ではないかと思います。今まで、新聞を読んではいたものの、毎日の新聞の読み合わせに向けて毎朝新聞を2時間近くかけてじっくり読むようなことはありませんでした。毎日の読み合わせと日々の研修で現場を見たことは、私にとって新聞をより身近な存在にさせました。新聞を読んでうなずいたり、首をかしげたりする瞬間が増えたように思います。

また、インターンシップのプログラムの中での経験とともに、大きかったのが5日間ともに切磋琢磨した仲間の存在でした。ともに記者を目指す仲間の「記者への想い」は、就職活動までの間に自分が何をしなくてはいけないのか、自分には何が足りないのかを考える機会を与えてくれたのだと思います。

就職活動に向けて、インターンシップに、人に、恵まれたスタートを切れたことはとても大きく、感謝の気持ちでいっぱいです。出会いや経験を糧に、これからの研究や就職活動に取り組んでいきたいと考えています。


阿部 江利(実習先:北海道新聞社)

2006/8.21-9.1

エクスターンを終えて

8月末の2週間、北海道新聞社のインターンシップに参加してきました。研修の2週間は、本当にあっという間に過ぎていきました。短く感じたのは、スケジュールが驚くくらいに充実して贅沢なものだったことや、研修でお世話になった記者の方々に、面白くてためになるお話をたくさん聞かせていただいたおかげだと思います。毎日が新鮮な驚きでいっぱいでした。また、一緒に研修に参加していたメンバー(他大学の)の存在も、私にとって非常に大きなものでした。

研修中に経験したことの全てを、ここに書き切ることは出来ません。毎日が、忘れられない経験、新しい発見でいっぱいでした。

まず、研修初日。奇しくも駒苫VS早実の決勝二日目で、決着が付く日に新聞社にいる、という貴重な経験が出来ました。号外配りもさせていただき、読者の方に直接新聞を手渡す体験が出来ました。

二日目、三日目は、道庁や警察署にある「記者クラブ」で、政治や社会(事件や事故)の記事がどうやって作られるのか、その一部を体験させていただきました。

四日目から七日目まで、生活、運動、文化の各部に順番にお世話になりました。行政機関への取材や、芸能記事の取材に同行させて頂いたり、8月27日に行われた北海道マラソンの、記者会見やレース後の取材に参加させて頂いたり。記者の方たちがお忙しいにも関わらず、丁寧にご指導をいただき、質問にもたくさん答えていただきました。

その後、定山渓で取材(何と温泉と宿泊付き!)を体験させていただきました。また、本社の報道本部では、膨大な量の情報や記事から、「新聞」の紙面がどうやって造られるのか、その過程を説明して頂きました。

インターンを終えて、一番変わったな、と実感しているのは、新聞の読み方です。時間が以前の倍以上にかかってしまうのですが、それでも「もっと読みたい」と感じます。以前は、「ふ~ん・・・」で終わっていた小さな記事でも、その記事が「どんな人の、どんな取材で造られているのか。」や記事の背景をじっくり考えるようになりました。また、その度に、インターンでお世話になった記者の方たちが思い出されます。また、私の中で、「新聞」に対するイメージが変わっただけでなく、行政機関や日々の出来事、スポーツの試合に至るまで、今までと違った視点で見ること・感じることを教えてもらったように思います。

そして、印象深く心に残っているのは、「現場の記者」の方たちから、じかにお話を聞かせていただけたことです。お忙しい中、丁寧に、親切に対応していただけて、感謝の気持ちでいっぱいです。何より、記者の方たちそれぞれの「仕事」「想い」の一端に触れさせていただけたことが、本当に嬉しかったですし、ありがたく思っています。本当に贅沢な2週間でした。

インターン中に得た情報や経験は、本当にたくさんあって、まだ頭の中で十分に整理出来ているとは言えません。しかし、「新聞」「民間」という側から、自分の置かれている状況や、学んでいることを眺められたことで、大学の中だけでは知り得なかった部分に気付けたのではないかな、と感じています。この経験をどう生かすか、じっくり考えていきたいと思います。

最後になりましたが、インターンでお世話になった大勢の方に、この場を借りて感謝の気持ちを述べさせていただきます。本当にありがとうございました。

富浜 康弘(実習先:パシフィックコンサルタンツ株式会社)

2005/9.1-9.25


今回の実習先はコンサルタントであった。そこでの仕事はマニュアル化されたものは少なく自らが調べ、考え、仕事に結び付けていくというものが多かった。自分で調べながら、上司とコミュニケーションをとり、自らのスタンスをもって仕事を進めることの重要性を認識した。以下、実習内容を紹介する。

実習内容:図書館業務、駐車場業務内容の調査指定管理者事業の設計、施工、維持管理及び運営から事業の終了に至るまでに想定される業務を洗い出す作業を行った。担当した分野は、図書館業務、駐車場業務内容の洗い出しである。図書館業務や駐車場業務内容に関して記された資料やホームページなどを参考にしながらこれらの業務内容を洗い出していった。これは、官と民の役割分担を検討していく際の最初の作業である。

  • 実習内容: EUにおけるPPPの動向調査 EUにおけるPPPの概要やPPPが導入されている背景、経緯についての調査を行った。国立国会図書館で、参考資料、文献にあたり、調査した。
  • 実習内容:「小泉内閣の民営化手法について」というテーマでのレポート作成内閣府が依頼する「PFIアニュアルレポートの作成、編集等に関する業務」の企画競争に提出するためのレポート作成を行った。内閣府は、提出されたレポート、企画書などをもとにしてどの会社にPFIアニュアルレポートの作成、編集に関する業務を委託するか決定する。このレポートはその審査の判断材料となるものである。
  • 実習内容:PFIに関する用語を調べ、参考文献とともに引用する業務である。
  • 実習内容:VFMシミュレーションここでは、PFIで行った場合と指定管理者で行った場合の2パターンでVFMシミュレーションを行った。VFM(Value for Money)とはPFI事業における最も重要な概念の一つで、支払(Money)に対して最も価値の高いサービス(Value)を供給するという考え方のことである。VFMは、従来型方式の公共事業とPFI事業のライフサイクルコスト(事業期間全体でかかる費用)の差によって表される。この場合、PFI事業のライフサイクルコストが従来型方式の公共事業のライフサイクルコストを下回ればPFI事業の側にVFMがあり、上回ればVFMがないということになる。今回はPFI事業と指定管理者事業のどちらを導入するかを検討するということで、PFI事業で行った場合のVFMと指定管理者事業で行った場合のVFMを算出し、両者の比較を行った。

○実習を通して、感じたこと、学んだこと等
コンサルタントという仕事の責任の重要性を実感した。私はVFMシミュレーションの業務に関わらせていただいた。VFMはPFI導入可能性を調査するにあたって生命線となるものである。そしてそのシミュレーションは非常に複雑で、入力する数字を誤ったらVFMの値が大きく変わってしまうことがある。そこで私は、企業の生命線となる業務を行うことの責任の重要性を実感した。

牛膓 直之さん(実習先:東日本旅客鉄道株式会社秋田支社)

2009/8.17-28


私は、東日本旅客鉄道株式会社秋田支社において夏季インターンシップ(保線部門)に参加させていただきました。「保線」という言葉は、鉄道を利用される方にもあまり馴染みが薄いかもしれません。簡潔に言えば、線路の診断(検査)をし、定められた基準をもとに安全に列車が運行できるかの判断(分析・判定)を行った後、必要に応じて処置(工事)を施す仕事です。実習では、業務内容について学び、列車乗車による巡視に同行させていただくほか、機材を使ってレールの幅や摩耗度合いの計測を体験させていただく機会も得ました。作業やデータ集積・分析に機械・コンピュータが多く導入されている点には驚きましたが、今後更に安全度の向上を推進させながら、省力化などの社会環境との共存をしてゆく時期にあることを実感しました。

今回の実習を通じて、利用できて当たり前と思っているサービスは、その質を保つために多くの部門間の連携と、日々、専門性を深め研鑽を重ねる人々によって支えられているのだと強く感じ、自身も学業・研究活動を通して磨きをかけ、プロの職業人として活躍したいと思うようになりました。

最後になりましたが、大変お忙しい中、実習に際して熱心なご指導いただくほか、実習以外でも地元の行事にお声掛けいただくなど温かく接していただきました東日本旅客鉄道秋田支社の皆さまに感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。

武藤 伸明(実習先:大阪ガス)

2009/8.17-8.28


大阪ガスのインターンシップを受講して学んだこと

8月17日~28日の2週間における大阪ガスのインターンシップで、初めて社会というものを意識することによって、私は多くの経験をし、学生生活では実感しづらい多くの事を学びました。

1つ目は、「お客様に対しての使命感と責任感の高さ」です。前半は大阪ガスの技術を担っている社員の方々とお話をする機会がありました。以前の私は、そこでは直接お客様にお会いする機会は少なく、自らが開発・改善した技術を利用されている実感が湧きにくい状況なので、極端に言えば自らの満足のために技術を突き詰めていくことが多いのではないかと考えていました。しかし、お会いする社員の方々は、ガスを使用しているお客様の事を常に考えながら技術を開発・改善していました。

「お客様のニーズのために最大限の努力をし、ニーズに応える。そのためには専門外の事も勉強するし、常に社会にアンテナを張る必要がある。」という社員の方の言葉が印象的でした。そして、私の中の技術を担うようなスペシャリストのイメージが大きく変わり、スペシャリストでも個人個人がジェネラルに物事を見ていると思いました。

2つ目に学んだことは、「スピード感」です。これは後半の営業所での実習の時に感じたことです。刻一刻と変化をしていく現代社会では何事に対してもスピードというものが大切になってきており、特にそのことは営業という分野では顕著に表れていると感じました。例えば、ワンテンポでもお客様に対してのレスポンスが遅れてしまうだけで、担当者だけではなく、会社の信頼というものが崩れてしまい、大切なお客様が離れていってしまうかもしれません。このように考えると、「レスポンス」や「フットワーク」のスピードが営業だけではなく社会人には大切な要素の一つであることに思えます。さらに言えば、スピードというものは営業では必須の条件である「誠実さ」にも繋がってくると感じました。

上記の他にも様々な印象に残ったことがありました。特に営業所での3日間は私の中ではたくさんのことを知ることができました。例えば1日目では、大規模な物件における営業のやりがいを学びました。一つの物件で何億ものお金を動かし、何年もの時間を費やしてオーナーや建設業者と関わっていくことは、大きな責任感と忍耐力が必要だということを学び、しかしその分大きな達成感が湧いてくるのだなと感じました。

2日目では、提案する際にはお客様と社員の方が向き合って行うのではなく、お客様と同じ方向を向いて一緒になって考えるということが大切だということを学びました。要するに、お客様は社員の方と対峙してしまうと身構えてしまい最適解を見つけにくくなってしまうので、お客様と同じベクトルで物事を見ていくべきだということを考えさせられました。

この2週間は多くの方と話すことができ、たくさんの刺激を与えてもらいました。また、エネルギー・インフラの仕事のやりがいも感じさせてもらいました。

森泉 萌香(実習先:朝日新聞社)


私は朝日新聞社のジャーナリスト研修に1週間参加させていただきました。プログラムは実習が中心で、取材や模擬記者会見、総局訪問などを通してほぼ毎日記事を書く練習をしてきました。中でも印象に残っているのが福島総局での体験です。2か月前に発生した交通事故現場で近隣住民への聞き込みを行い、記者の仕事の辛さを実感しました。記者は残虐な現場に警察や救急よりも早く駆けつけ、カメラを向けなければなりません。それは非人道的な行為のように思えますが、この事故後現場には標識が立ち、信号の設置も検討されるようになったと聞き、記事は行政を動かすという大切な役割を担っていることに気づきました。事件は良いものでも悪いモノでも必ず世界をよりよくするきっかけを与えてくれる、そしてそのきっかけをつなぐのが新聞記者の使命であることを強く認識した経験となりました。

この研修では、同じくジャーナリストを志す仲間にも出会い刺激を受け、記者としての覚悟を自分なりに整理することができました。ジャーナリスト志望の後輩には是非来年も参加してほしいと思っています。

渡辺 真央人(実習先:北海道総合研究調査会)

2010/9.5-9.17


○億円のプロジェクト

私は9月5日から2週間、北海道総合研究調査会でのエクスターンシップに参加してきました。エクスターンに参加する前の、北海道総合研究調査会のようなシンクタンクについての私のイメージは、たくさんの本に囲まれて、いろいろな文献を読み込んで研究をしているというものでした。まさに「シンク(think:考える)」ことが仕事と思っていました。私も内閣府の新成長戦略についての100枚程度の資料を読み込んで要約するなど、イメージ通りの仕事も体験しました。

しかし、実際のシンクタンクというものは、単に「考える」だけではなく、毎日たくさんの人と会い、動き回り、その中で、新しいものを発見し、「考え」を組み立てていくというものが大部分でした。私も実際にNPO法人などに伺う機会をいただきましたし、道庁との合同の会議にも参加させてもらいました。また、外国大使館の方からも電話がかかってきたり、内閣府の幹部の方も来られたり、と多くの方とつながっているということを実感しました。

また、事業総額が○億円単位の事業への参加希望者の選考の場にも立ち会わせていただきました。私自身も参加希望者からいろいろと質問を受け、もし万が一にも私の返答が間違っていたら、事業の成否に関わるかもしれない(実際のところは、難しい質問は職員の方に答えていただきましたが……)と思うと身が引き締まる思いでした。また、大事な書類を1人で行政機関にFAXする機会もあり、「間違ったらどうしよう……」と緊張もしました。ただ、落ち着いて考えると、私も22歳。職場の中では、同年代の職員の方が私以上に大切な仕事をいろいろとこなしていました。学生気分でいつまでも甘えてはいけないなと痛感しました。

最後に2週間、仕事に慣れない私を支えてくださいましたエクスターンシップ先の職員の皆様、受け入れまでにいろいろな調整をしてくださった中山教授、石井教授に深く感謝申し上げます。

髙見 芳彦(実習先:特定非営利活動法人環境防災研究機構北海道)

2008/9.1-9.7

これから社会に出て行く院生とってエクスターンは、働くことの意義や実社会について学べる貴重な体験です。では、既に社会人である私にとっての意味は何でしょうか。それは「立ち位置をずらしてみる」という点に尽きるのではないかと思います。

リサーチペーパーのテーマを「協働」としているため、今回、NPO法人での研修を希望しました。実習先は防災知識の啓発普及に取り組んでいるNPO法人です。土砂災害や火山災害のエキスパートである北大の名誉教授が多数参画されており、スタッフも先生の門下生や実際に災害を体験した方などが集結しています。

実習期間中、若い技術系スタッフの方にNPOより民間企業で働く方が待遇面はよいのではないかと尋ねてみました。それに対して、彼は自分の裁量で一つのプロジェクトをやれる、なによりも使命感を感じられるやりがいのある仕事だと語ってくれました。そして、実際に生き生きと仕事をしている姿を見ていると、人にとって「やりがい」が如何に重要かということに改めて気付かされました。

実習の最終日には、地域の皆さんが参加するワークショップのお手伝いをさせていただきました。土砂災害に備えて、自分たちの手で分かりやすいハザードマップをつくろうという取組みです。

本来の肩書きを外して、グループの一つでファシリテーターを務めましたが久々に緊張しました。地域の皆さんは、実際に自分たちの生命財産の危険性を感じ、真剣なまなざしで参加されています。そんな皆さんと短時間でコミュニケーションをとりながら、合意形成をしていく、その難しさを痛感しました。

エクスターンを終了したHOPSの若い院生、そして未来のHOPS生に自戒を込めて一言だけメッセージを。

往々にして貴重な経験をすると、その時は「たいへん勉強になった」という気持ちになりますが、その思いを持ち続け、さらには実践で活かしていくことは難しいものです。

その点、HOPSは年齢もバックグランドも異なる様々な人が集う一つの「疑似社会」です。多様な考えを持つ人たちの中で、あるときは自己主張し、あるときは院生の思いを一つにしていく、「人間関係をやり繰りしていく」という社会において絶対に必要になることを日々体験できます。

HOPSでは院生主体での研究発表会、シンポジウム、広報など、さまざまな活動が行われています。気の合う仲間だけで小さく固まらないで、HOPSの場でも毎日の「エクスターン」を一緒に実践していきましょう。

最後に、温かく受け入れていただいたNPO法人環境防災研究機構の皆さんと、実習先との調整にご配慮いただきました木幡先生に感謝申し上げます。

田端 朗子 (実習先:NPO法人ねおす)

2009/09.8,10,16,18,21

「森の中でのエクスターン:NPO法人ねおすにて」

今回、NPO法人「ねおす」にて研修させて頂きました。ねおすは、人と自然の新しいかかわり方・暮らし方を、自ら提案することで、持続可能な新しい社会づくりに貢献することを目的として、自然体験活動を手法とした「環境」「観光」「教育」「地域づくり」を手がけています。

ここでの研修の目的は、一つは、北海道の自然活動事業型NPOの草分けである「ねおす」が成長し続けている理由から学ぶこと。もう一つは、協働事業の相手方の立場・視点から「気づき」を得ることでした。相手の立場を経験することで、現場で行政に求められていること、学ぶべきことを知り、お互いに高めあえるパートナーシップの形成につなげたいと考えました。

研修の内容は、小学生を対象とした円山動物園での放課後自然体験プログラム『ここいく』の実施、幼稚園の園児たちとの自然体験活動、さっぽろオータムフェスト2009での『はたけのようちえん』事業など。日々林業・森林行政に携わりながらも、しばらく現場から離れていたので、『ここいく』に参加している子供たちが、ほんのわずかの時間でも森で遊ぶことで生き生きとしてくる様子を通して、森の力を久しぶりに実感することができました。多くの子供たちにこうした自然体験をして欲しい、人が生きるために必要な森の大切さ、それを維持していくことの意義を再確認しました。

また、自分の職場と違う組織に入ることで、今後に活かせる新たな気づきもありました。その一つが『進化する』こと。ねおすにおいては、組織としてもスタッフ個人としても常に進化する姿勢が求められています。スタッフの間で組織の使命<人と自然をつなげる場をつくる>と姿勢<社会の一歩先を行く提案・企画を生み出してく>が共有されています。「進化し続け」、「社会の一歩先を行く」ことがねおすの存在意義であり、事業の展開と組織の生き残りにおいて必要となるからです。そのことをスタッフ全員が常に意識して日々の事業に取組んでいました。もう一つが、「人とのつながり/ネットワーク」から仕事を作り出していく姿勢です。与えられた仕事をこなすのではなく、人とのつながりの中で事業を広げ、協働していくこと。そこには厳しい責任や自律も必要ですが、働く上での本当の面白さがある気がしました。

これらの気づきは、今後の自分の仕事への意識を高める良い刺激となりました。自分はもちろん、組織としても「進化する」意識を共有することが大切であること。そのためには、個人レベルだけでなく、組織内で進化するシステムを構築することが必要となること。そして、たとえ与えられた仕事であっても、人とのつながりを意識して自分なりに深め、広げることで充実したものにしていきたいと思いました。

何より、短い期間ながら、「他人の釜の飯を食べた」ことが社会人学生の私にとっては貴重な経験となりました。いつもと違う環境の中であらためて「働くこと」を考え、自分の職場に持ち帰ることのできる「学び」を得ました。日々の授業の中での「理論」とこうして社会での「実践」を繰り返すことで気づくこと・実感できること・再確認できることがあります。エクスターン経験は、社会人学生にとっても有用な「進化する」機会だと思います。

☆ ☆ ☆

最後に、今回お世話になったねおすの皆さん、本当にどうもありがとうございました。いつか一緒に協働できる日を楽しみにしております。その日に備えて私も進化していきたいと思います。

中村 詩帆(実習先:NPO法人北海道NPOサポートセンター)

2010/7.29-30, 8/5-6, 9-10, 19-20, 26-27

今回、エクスターンシップのプログラムを活用してNPO法人北海道NPOサポートセンター(以下、サポートセンター)にて10日間の実習をさせていただくことができました。

「新しい公共」の担い手としてNPOや社会的企業に期待が集まっていますが、社会的問題の解決と事業性を両立させ、持続可能な組織をつくることは簡単なことではなく、成功事例を増やしていくためには資金調達や運営面の支援を行ったり、NPOに対する社会的評価を高めるような中間支援組織の役割が重要ではないかと思い、サポートセンターでの実習受け入れをお願いすることにしました。

サポートセンターは、道内のNPOや市民活動に対する支援、市民に対する啓発、広報活動などを目的に1998年に市民によって設立された民間の組織です。主な自主事業としては、NPOの新規立ち上げや認証申請の相談・支援、パソコンなどIT活用支援や会計に関する相談・支援、研修会や各種講座の開催などがあります。

加えて、今年度の事業の中で重点となっているのは内閣府から地域社会雇用創造事業として委託されている「社会的企業人材創出・インターンシップ研修講座」です。同事業は、NPOや社会的企業を起業したい人やこれらの組織への就労を目指す人に対して研修を実施するとともに、起業・就労のための支援金を支給する内容となっています。実習期間中にも同事業の講座が行われており、熱心に受講される方々の様子を垣間見ることができましたが、私の予想に反して、女性よりも男性受講者が多い状況です。NPOで起業したり、就職先の一つとしてNPOを考える人たちも増えており、NPOに対する理解や支援する社会的な基盤が整ってきたことを感じます。しかし同時に、NPOに関わろうとする人が広がり、社会的企業にみられるようにNPOの市場への接近もすすむにつれて、NPOに対するとらえ方や活動分野も益々多様化し、サポートセンターのような中間支援組織の役割も難しくなってきていることを感じました。

加えて、今回の実習では、私の方からリクエストして、市内の福祉系NPOにお邪魔して職員の方々に「NPOで働くということ」についてヒアリングすることができました。ヒアリングでは、NPOの特徴である柔軟性や先駆性を生かして利用者本位のサービスを追求することができ、働く側もやりがいを感じられるというお話をうかがいました。また、職員同士お互いの生活がよく見えるような、地域に根付いたNPOでは、子育て中の女性への配慮など職員の生活も大事にする姿勢が見られます。目下の失業者の直接的な雇用の受け皿としてNPOが期待されるような対症療法的な政策には違和感もありますが、働き方が多様化していくなかでの選択肢の一つとしてNPOにおける雇用を広げていくことは重要ではないかと感じました。

最後に、他の組織に入り込んで中から物事を見るという経験は、学生に許された特権だと思います。いったんどこかの組織に所属したら、その立場を抜きにして他の組織と関わりを持つことはなかなか難しいことだからです。社会人学生には、ぜひこの特権を最大限活用して、エクスターンシップを経験することをお勧めしたいと思います。今回、北村理事、小林事務局長をはじめ、サポートセンターの皆様には10日間いろいろとお世話になりました。心から御礼申しあげます。

水野 慎也(実習先:NPO法人国連UNHCR協会)

2012/8.1-9.3

私は今回、2012年8月1日から9月3日までの期間、特定非営利活動法人・国連UNHCR協会でエクスターンシップをさせていただきました。

国連UNHCR協会(国連難民高等弁務官事務所・日本委員会、以降「協会」)とは、難民を支援する国連機関であるUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の公式支援窓口です。

UNHCRの活動資金は、国連の分配金と各国政府の拠出金、及び民間からの支援金から成り立っています。しかし、度重なる紛争や政変などによって急増する難民を支えるための資金が年々不足していく中、より広く民間からも支えていこうという機運が世界的に高まりました。そして、アメリカ、オーストラリア、スペインに続き、日本では2000年10月に、民間の支援窓口として協会が設立されました。

そのため、協会のミッションは世界に4200万人以上(2012年現在)いる支援を必要とする人々を支えるための資金を1円でも多く、1秒でも早くスイス・ジュネーブにあるUNHCRの本部に届けることにあります。

そもそも、私と協会との出会いは2007年、私がUNHCR駐日事務所のパートナーであった学生団体のメンバーとしてUNHCRに出入りし活動していたとき、隣にオフィスがあった協会の職員さんに大変お世話になったことに始まります。

大学卒業後、一般企業での営業を経て、再びUNHCR等の職員として難民支援に関わりたいと考えHOPSに入学したとき、一番気になったことは資金のことでした。国連機関であるUNHCRといえども活動資金がなければ難民を支えることができません。自身がフィールドに出たとき、その資金はどのように集められるのか、そして誰が支援してくださっているのか、ということをしっかり知る必要があると考え、かつてお世話になった協会にお願いし、事業部付のエクスターンとして受け入れていただきました。

エクスターン期間中は、言われたことをただこなすというものではなく、自らの主体性を重視していただき、積極的な参加と提案の機会をいただきました。そして、主に以下の3点について活動を行いました。

①Face to Faceキャンペーンの実践
協会における総寄付額の4分の3以上は個人からの寄付です。現在のNPO等におけるファンドレイジング(資金集め)は、公共の場でのFace to Faceによる継続的な支援の呼びかけが中心となりつつあります。そこで、独自のファンドレイジングの手法をご教授いただいた上で、実際に現場での活動を行いました。

②新たなFace to Faceキャンペーンの提案と実施
上記キャンペーンを行う中で、学生としての視点、元営業としての視点など、自分ならでは視点から、より良いファンドレイジングを行うためのいくつかの提案書を作成し提案しました。その結果、私が主導で同提案を実施することとなり、各種書類、マニュアル等の作成等と、その実施の初期段階に関わりました。

③ロケーションハンティングと競合分析
Face to Faceキャンペーンを実施するためには、キャンペーンを行うための場所を借りることが必要です。また、同業他社の活動を分析することも必要となってきます。
そこで、主に東京都内や関東地域におけるロケーションのリサーチやイベントスペースのリサーチなどを行いました。

今回のエクスターンシップは将来、最前線の現場で難民支援を行いたいと考えている私にとって、具体的なファンドレイジングの実践など、縁の下でUNHCRの活動を支える側の立場から難民支援を経験するという意味で大きな学びと経験となりました。

特にエクスターンシップ実施前は、営利企業と非営利団体においては全く考え方や手法が異なっているだろうと考えていました。しかし、一部は正しいものでしたが、一方では大きく予想を裏切られることになりました。「誰に(どこに)利益を求めるのか」が異なっているだけで、その手法や考えは根本的には変わらない、ということに気づくことができたことは大きな収穫でした。

最後に、今回のエクスターンシップにおいて、
受け入れをご快諾いただいた檜森事務局長をはじめ、受け入れ等各種の手続きを担っていただいた中村シニアマネジャー、スーパーバイザーとしてご指導いただいた鳥井氏、及び事業部各氏と協会職員各氏にお礼を申し上げます。

なお、エクスターンシップ後、今回の経験がご縁となり、9月より国連UNHCR協会の事業部職員として東京と札幌を往復しながら更なる難民支援のための活動を行っていることを報告いたします。

澤田 舞(実習先:JICAウズベキスタン事務所)

2009/8.6-9.11

私は、今年の8月6日から9月11日までの約5週間、国際協力機構(以下JICA)ウズベキスタン事務所にてエクスターンシップをさせていただきました。この実習を通し、多くのことを学ぶとともに、自分自身のことを見つめ直すことも出来ました。

皆様ご存知かとは思いますが、JICAとは、日本のODA(政府開発援助)の実行部隊として、約100カ国にまたがる国際ネットワークを利用して開発途上国に対する総合的な支援を展開している組織です。また、ウズベキスタンという国は中央アジアに位置し、天然ガスなどの地下資源にも恵まれた国で、旧ソ連時代からの綿花栽培を特徴としています。ソ連崩壊後独立し、カリモフ政権のリーダーシップの下、市場経済の導入を進め、緩やかながらも順調な発展をしています。しかし現在、企業の民営化、金融市場、農業の近代化等の立ち遅れ、アラル海縮小や砂漠化による塩害、人権問題など課題も多く抱える国です。このような背景のもと、JICAウズベキスタン事務所ではこの国の安定と経済的な発展のために、農業・農村開発、発電所・鉄道整備、法整備支援、教育、保健医療、経済・産業振興のための人材育成など、様々な分野において支援を行っています。

私が、JICAを、そしてウズベキスタンをエクスターンシップ先に選んだ理由は、もともと興味を持っていた国際協力というものの現場を体感したい、特に出来るだけ紛争地域に近く日本と風習の異なる国で行いたいということです。ウズベキスタンはイスラム国家であり、またアフガニスタンと国境を接し、イスラム聖戦運動に長年悩まされてきた国でもあります。

5週間という実習期間の中で、本当に多くの貴重な経験をさせていただきました。今回はその中でも、実習の中で特に印象に残っているものを二点ご紹介します。

一つ目は、カラカルパクスタン共和国への出張です。カラカルパクスタン共和国とは、ウズベキスタンの西部に位置し、この国の中で最も貧しい地域です。また、アラル海縮小や過度の灌漑による塩害が最も深刻な地域でもあります。JICAはここで、この地域にあった農業開発を進めるプロジェクトを検討中で、すでに実行されているいくつかのパイロットプロジェクトの視察がこの出張の目的でした。この出張では現地調査や出張に行く際の事前準備の重要性を学ぶとともに、この地域で生活を営んでいる人々に直接お話を伺うことができたことが大きな収穫でした。厳しい土地で生活しながらも、そんな大変さも吹き飛ばしてしまいそうな女性や子供たちの笑顔が未だに印象に残っています。また、開発に関わるJICA以外の主体、UNDPの方々との会議にも混ぜていただき、各主体間の協力の重要性を感じました。多くの報告書を読むことも大事ですが、一度現場に出ることが、本当の理解につながるとともに、働く原動力となる事を教えていただきました。また、過去に他のドナーが行った失敗事例のプロジェクトサイトにも立ち寄り、本当に有効な支援とは何なのか、どうすればそれが可能なのか、考えさせられる経験となりました。

二つ目は、JICA関係者の方々に対する聞き取り調査です。実習期間全体を通して、事務所内の職員、ボランティア隊員の方々に、国際協力の難しさや、国際協力とは何のために行うものなのか、などを含めた多くの質問をさせていただきました。皆さん、お仕事で忙しい中丁寧に答えて下さり、お蔭様で有意義な調査になったと思います。多様な答えが出てきてまとめるのに苦労しましたが、同じ物事も、日本人の視点、ウズベキスタン人の視点、JICA職員の視点、専門家の視点、ボランティアの視点、それぞれの視点によって見方・考え方が異なり、物事を多角的に見ることの大切さを実感させられました。

5週間、他の院生に比べれば比較的長い実習期間ですが、帰国直前には、もっとやりたい事があった、もっと出来ることがあった、とその期間の短さばかりを感じていました。この実習を通して、JICAの活動、国際協力の現場を学ぶとともに、国際協力の場で働く人に必要な資質も自分なりに整理することが出来たのも大きな収穫でした。また、自分の勉強不足を痛感させられたこと、自分が本当にやりたかったことに気付かされたこともあり、多くの刺激を受けた5週間でした。ここで学んだこと、受けた刺激をしっかりと今後に活かし、今後、自己研鑽に励みたいと思います。

最後になりましたが、5週間私を受け入れ指導し協力して下さった皆様に心よりお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。


福原 昌代(実習先:JICA「シリア国リプロダクティブヘルス強化プロジェクト」)

2007/8.1-9.30

私は、約2ヵ月間、シリア・アレッポ県マンベジ郡で行われているJICA(国際協力機構)の「シリア国リプロダクティブヘルス強化プロジェクト(以下、リプロと表記)」において、インターンとして働いてきました。このプロジェクトは、母子の健康状態を向上させようというものです。理論の国際協力・開発ではなく、プロジェクトが運営されている現場を見ることが、今回の目的の1つでした。そこで行われている全てのものを見てやろう、何でもやってみようという気持ちで精いっぱい働いてきました。
以下、私が興味深いと思った2点について説明したいと思います。

まず、このプロジェクトはJICAの直営プロジェクトではなく、民間のコンサルタント会社などに委託したものだということです。保健分野ではまだ新しい試みで、2例目になるそうです。最近はODAが削減されているので、国際協力の分野でもコストを抑えつつ、目に見える成果をだすことが強く求められるようになっています。そのために現場での経験が豊富で、柔軟性のきく民間コンサルタント会社の働きへの期待が高まっています。まだリプロのような保健分野では新しい試みなので、試行錯誤の段階という様子でした。

第二点目に、日本人が現地にはりついて、常に相手国政府(「カウンターパート」と呼ばれます)と関わりながら、プロジェクトが進められるという点です。JICAは、相手国政府と協働、むしろ現地の人々をプロジェクトの中心に据える形でプロジェクトを進めるという方法を採用しています。これは、他のドナー国とは違ったJICAの国際協力の特色と言えるでしょう。シリア保健省の人々との会議が頻繁に持たれること、イベントなどは日本人専門家だけでは進めず、医師や助産師を積極的に巻き込む姿勢など、JICAの姿勢をいたるところで見ることができました。この方法を採っているのはむしろ少数派で、国際開発の取り組み方に各国の政策の違いが出ることを、改めて認識させられました。こういったやり方にはマイナスな面もあります。コストと時間がかかることです。日本で仕事をやるスピードで、ものごとは進みません。現地に事務所を置いたり、日本人が滞在するコストもかかります。ですが、本当に相手国のためになる開発は、こういった方法でしか出来ないように思います。説得と議論を繰り返しながら、相互に納得した上で、プロジェクトが行われてこそ、そのプロジェクトは日本の援助なしに自立するものになりえると思います。そういったプロセスにかかるコストや時間は重要なものであるにも関わらず、現在ODAが削減され、効率性が要求されている現在の様子を見ていると、無視されつつある部分のように感じました。

今回、プロジェクトで働いてみて、現実の国際協力を行うプロジェクトは、相手がいて初めて成り立つものだということを強く実感しました。相手抜きの一方的な援助はありえないし、その分理解し合う難しさや文化の違いといったさまざまな障害があります。けれども、そういった困難さを乗り越えて協働する楽しさがそこにはありました。相手の存在を大事にして行われる開発援助がこれから広がることを願っています。

最後に、この場を借りまして、今回のインターンシップを行うに際し、お世話になりました国際協力総合研修所の担当者の皆様、シリア事務所所員のみなさま、とりわけ、毎日忙しいにも関わらず、私を受け入れてくださった「リプロ・プロジェクト」アレッポ事務所のみなさまに、心から感謝申し上げます。2か月間という短い期間ではありましたが、本当に多くのことを学ぶことが出来ました。ありがとうございました。


乗峯 正紀(実習先:JICAインド事務所)

2005/8.1-9.30

「国際協力の現場を体験して」

私は、国際協力機構(JICA)インド事務所において、2ヶ月間のインターンシップに参加する、という機会を得ることが出来ました。実習中は、日常業務補助のほか、インド事務所があるデリー近郊のものから、南部のバンガロール、東部のコルカタのプロジェクト等、過去のプロジェクトも含め、5つほどのプロジェクト現場を訪問しました。また、大学院で「政策評価」に関して学んでいたので、JICAのプロジェクト評価方法を勉強した上で、実際の案件を対象として、試行的にプロジェクト評価を実施し、その結果をインド事務所のみなさんの前で発表しました。結果については、多くの至らない点をご指摘いただき、非常に良い勉強になりました。

インドでのこのインターンシップは、これまで私の中にあった「国際協力」という概念を大きく変化させることになったのです。私は、入学当初、「効果的なODA政策とは」ということに関心を持っており、どのような点に研究対象を絞っていくかを考えておりました。しかし、日頃の研究は文献の読了など一方的な作業が続き、現実の状況を自分の目で確かめることができません。こうした中で私の中に、「果たして『国際協力』とは、何であるか」という根本的な疑問が生じて来ました。そして、「その現場を見たい」という、気持ちが大きくなったのです。

こうした想いを胸に、目の当たりにした「国際協力」の現場やインドの姿は、非常に示唆深いものとなりました。ODA業務1つを取ってみても、日本側では、JICA事務所、在外公館、各種メーカー、商社、建設業者等、インド側では中央・地方政府、大学等、さまざまな主体が、それぞれの役割を果たしながら「国際協力」に携わっているのです。お世話になったJICAでは、「人と人」を通した、双方の顔の見える技術協力、そして人々の基本的な生活を支える支援が活発に行われています。また、急激な経済発展を遂げるインドでは、自動車、インフラ整備、電化製品等、多くの分野で価値ある商品を提供することで、人々の生活を豊かにし、その上で多くの雇用を生んでいる日本企業も見ることが出来ました。
このように「国際協力」という対象を、幅広く捉えることによって、改めてそれぞれの主体の業務内容の違い、役割の違いを認識できるようになったのです。今回の経験を通して、1つの物事に対し、どの主体で、どのような質の仕事をするかなど様々なアプローチの方法が存在することを学ぶことが出来ました。私たち公共政策大学院生が学んでいる「政策」を考える時、現場でどのような事が起きているかという、現実の理解が必要不可欠にもかかわらず、非常に一方的で、現実離れした研究になりやすい欠点があります。インターンシップは、それぞれの専攻分野に近い現場を見ることで、その欠点を補完し、現実的・実践的な勉強・研究のために非常に有用である、と考えています。

最後に、この場を借りまして、今回のインターンシップを行うに際し、お世話になりました国際協力総合研修所の担当者のみなさま、インド事務所の所員のみなさまに、心から感謝申し上げます。

石川 仁美(実習先:国際交流基金)

2008/9.8-9.19


9月8日から2週間、国際交流基金のエクスターンシップに参加させていただきました。国際交流基金は、国際文化交流を行う日本で唯一の公的機関です。海外での日本語教育の推進、舞台や伝統芸能などの文化交流など、芸術文化の振興に様々な観点からアプローチをしています。国際交流はもちろん、芸術文化に興味があったことや、日本語教授法を勉強していたこともあり、現場を見てみたいという思いから参加を希望しました。

今回、私がお世話になったのは、トリエンナーレ準備室というところで、3年に一度行われる現代芸術の国際展「横浜トリエンナーレ2008」の運営を担当している部署です。私がエクスターンを開始した9月8日はトリエンナーレ開幕1週間前ということで、とても慌ただしく、私も国際交流基金本部事務所のある四谷とトリエンナーレの会場である横浜を行ったり来たりの毎日でした。そのような中でもインターン生として受け入れてくれたことはとてもありがたいことでした。そして、何より数少ない国際展に関わることができたことは何よりも大きな経験であったと思います。

私が主に担当していたのは、電話番や会場で使う資料作りなどの雑務が中心でしたが、国際交流基金というだけあってかかってくる電話は日本語だけではありません。英語の電話を受けた時は驚きましたが、なんとか応対し、担当の方につなげた時は「英語を勉強していて良かった!!」と心から思ったとともに、ビジネスでも通用する英語を勉強しようと心に決めました。

また、芸術文化を通じてまちづくりについて横浜市の方にお話を伺う機会もありました。その中では、地域性が芸術文化に大きく影響するということを強く感じました。横浜で成功していることが、そのまま他の地域でも通用するとは限りません。さまざまな事例を見、取捨選択を繰り返すことがそれぞれのまちに合った芸術文化構想を生み出していくのではないかと感じています。

トリエンナーレのお手伝いのほかに、国際交流基金で用意されたインターン生向けプログラムでは、初日の舞台芸術課のお話を皮切りに様々な部署のお話を伺うことができました。中でも、職員の方の「日本は、文化を発信、紹介、交流していく中で、各国の違いを認識し、問題意識を共有することで新しいものを作っていくことが大切である」という言葉が印象的でした。しかし、価値のある文化でも、注目度の低さからなかなか集客を見込めない現状もあるのです。いい文化だから広まるというものではない、ということを改めて知りました。

また、国際交流基金で働く北大OB・OGの方とお食事する機会もあり、エクスターンシップを通じて様々な方とお会いすることができました。そして、出会いが私に教えてくれることがどれだけ多いのかを知ることができました。エクスターンシップでの経験をステップに、出会いを重ね、人として成長していければと思います。


桑野 哲司(実習先:国際交流基金)

2007/9.10-9.21

今回、エクスターンで国際交流基金(以下基金)に二週間お世話になりました。基金には昨年、一昨年とHOPSから先輩が行っており、基金の中にも北大のOBがたくさんいました。始まる前に、去年行った小山さんに業務や雰囲気を教えていただきましたが、期待と不安が半々といった感じでした。

基金は文化交流を通じて国と国との交流を行う独立行政法人です。基金の活動を簡潔にまとめると、「文化芸術交流・海外での日本語教育・日本研究及び知的交流の三つの事業を通して、日本の文化的価値を伝え、国際相互理解を促進するという日本の文化外交を担う唯一の公的機関」だと言えます。

したがって基金の活動は幅広すぎて一概には説明し切れません。上記の理念を達成することなら何でもやるといった感じです。インターン生は各課の仕事もありますが、インターン生用のプログラムもあり、基金が全体としてどんな活動をしているのかを体系的に教えてくれました。自分の好きなようにスケジュールを組んで、気になる活動があれば、優先して参加することも許されます。学校の講義のような感じです。私は国際的なシンポジウムやアジアの日本研究の学者達のセミナーなど手当たり次第に参加しました。おかげさまで、英語のヒアリング能力とスピーキング能力が飛躍的に上達したと思います。質問したり、自己紹介したり、どんどんチャレンジしていったことが上達につながったのだと思います。そして、色々な課の方とお食事をしていただきました。北大のOB・OGの方や、中島先生の知り合いや、インターン生同士もそうですし、シンポジウムに来ていた外務省の方々などとも幅広い話題でお話しすることができ、社会で働いている人の話を聞いて、刺激になりました。エクスターン中の私の業務は、アメリカの大学から「こういう日本研究のプログラムをするので助成してほしい」という申請書の要約を行うというものでした。ひたすら英語を読んで、そのポイントをまとめる作業を延々二週間続けました。

エクスターンを通して学んだことは、一つ一つは小さな仕事でもそれが積み重なって大きな仕事になり、国際交流が達成されるということです。コピーを取ること、お茶を入れてクライアントをもてなすこと、シンポジウムのために会場設営をすることが、実は基金の理念である「文化を通じての国際相互理解」が達成されることに気づけているか。これは目には見えないですが非常に大きな意味を持つと思います。どんな仕事でもよろこんで進んで働く姿勢、そして与えられた仕事に対し、自分で考え工夫すること、そして、分からなかったら人に聞くことなどです。そうした当たり前のことを当たり前にできるかどうか、人と円滑なコミュニケーションが取れるかどうか、素直な姿勢で学び続けることができるかどうかが重要だと身を持って感じました。

もう一つ考えさせられたことは、HOPSで学ぶ意味についてです。公共政策大学院という、やや専門性の弱い場で自分は何を学ぶのか。それは恐らく様々な分野の学問を体系的に学ぶことや、シンポジウムの企画やワークショップ形式の講義など、他者とのコミュニケーションを通じた広い意味での学びだと思います。みんなと協調しながら何かを成し遂げていくことや、飲み会の幹事をしたり、ジンパの設営をしたり・・・。実はそういった小さなことを確実に出来る能力=実務能力が社会で必要な能力ではないかと感じました。もちろん、HOPSで開講されている様々な講義から学んで、自分自身の視野を広げることも重要です。しかし、それだけに終わってしまうのではなく、学んだ知識をいかに実現していくのか。それこそが重要なことだと思います。HOPSで学ぶ意味は、そこに集約されていると今回のエクスターンシップを通じて感じました。HOPSで行うこと全てが勉強なのだという意識を持って、今後の学生生活に邁進していきたいです。

HOPSの理念である「理論と実践」が融合している職場で働くことができ、感謝の思いでいっぱいです。今回の経験は間違いなく就職活動のときに役に立つと思います。せっかくのインターンを実りあるものにするのは自分から積極的に学んでいくことが大事だと思うので、来年の一年生は「aggressive」さを持って取り組んでほしいです。
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