コラム
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しばらくぶりの北海道

小原 恒平 公共政策大学院客員教授 小原 恒平

 平成20年の4月から公共政策大学院にお世話になっています。昭和50年土木工学科を卒業し、昭和52年工学研究科情報工学専攻を修了しました。その後運輸省に入り、港湾、空港行政を中心に勤務し、国土交通省を経て、19年10月に30年余りにわたる公務員生活に終止符をうちました。

 北海道との関わりは、中学校時代に修学旅行で津軽海峡をわたったのが最初です。その時のイメージの鮮烈さが北大を選んだきっかけといっても過言ではありません。

 北大に進学したのが昭和46年でした。年が明けてすぐ、札幌オリンピックがあり、アルバイトを兼ねて大回転やアイスホッケーなど生の試合をまじかに見ることができました。札幌の街も北に向かう市電が廃止となった代わりに南北線の地下鉄が開通し、大きく変わろうとしていた時代でした。

 その後、国家公務員となったわけですが、不思議と北海道での勤務がなく、まさに30年ぶりに縁が復活したことになります。

 公務員生活の最後が福岡勤務だったのですが、よくサラリーマンの単身赴任で人気のある都市は、札幌と福岡だと言われます。どちらも適度に東京から離れており、また街自体がコンパクトで、それなりの刺激があり、また食べ物や自然に恵まれているなど共通点が多いのです。全国を転勤でまわってみて、その土地なりにいいところはあるのですが、やはり札幌と福岡はその暮らしやすさから見て突出しているような気がします。

 公務員をやめたときはこのように教壇に立つなどということは夢にも思わなかったのですが、これも何かの縁と思って、大学への恩返しのつもりでやらさせていただこうと考えています。

 30年余りの公務員の経験が学生の皆さんのこれからにどう役立つかはわかりませんが、公共政策はまさに天下国家を論ずるレベルから街のどぶさらいまで実に様々な場面があり、机の上だけでかたづく問題ではないことを少しでも理解していただけるよう努力していきたいと考えています。

 郷土の先輩であり、大学の大先輩でもある新渡戸稲造の「願わくは我太平洋のかけ橋とならん」の言葉を想いながら、公共政策大学院大学の理念である理論と実務のかけ橋になれるよう努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。

(おばら・こうへい 北海道大学公共政策大学院客員教授)